青年建築士のつぶやき 群馬建築士会

一般社団法人 群馬建築士会青年委員会がお送りする、笑いと涙の建築お役立ちサイト

あなたの家族にピッタリの土地を探す方法があるんです。

こんにちは、富岡支部の今井です。
きょうは、家づくりにとって大事な土地選びをお話ししてみようともいます。
私自身、建築士なのですが住宅工事会社経営が本業であり、土地選びのお手伝いも
していますのでその観点からもお話ししてみようと思います。
 
こんかいは、ちょっとながいですよー。
 
えっ!!建築士なのに土地選びなの?。 と言わないでください。
土地選びに失敗しないために、建築家に相談したほうがいいというのが
よくわかりますのでご覧くださればと思います。
 
 
さて、土地選びでなかなか決まらない方がよくいます。
なかなか決まらない人は、条件を決めないまま探しています。
 
だから、1年経っても自分にぴったりの土地が見つかりません。
土地探しを始める前に、あなたが決めておくべきポイントを挙げてお話いたします。
 
まず一つ目は、不動産の価値をどのように考えているかです。
財産と考えるのか? それとも、消費するものとして考えるか?
 
別な言い方をすれば、日常生活が優先か、自然環境が優先かということです。
日常生活を優先すると、街中で駅にも近く、買物も便利な場所になります。
 
こういう所は、たくさんの人が住みたいと思います。
ですから、こういった不動産は人気がでます。
人気が出れば金額が上がる。
家族にとっての資産価値が高くなります。
 
一方、自然環境や子育てを優先すれば、郊外の静かな場所になりますね。
こういう所は、交通の便も悪く、生活もやや不便です。
だから、チョット位安くても、売れ残ることが多いのです。
 
それは、車や家電製品と同じで、ローンを払いながら、
その物自体を消費していることと同じです。
つまり、財産としてのあまり高くないということです。
 
あなたのご家族は家づくりに対してどちらを選びますか?
あなたのご家族の判断で決めるしかありません。
 
もちろん、生活が便利で、自然環境も良いところという気持ちは非常にわかります。
でも、どちらを優先するかを決めておかないと、土地探しで成功への一歩が踏み出せません。
 
もしなかなか土地が決まらないなら、ここから考えてみてください。
ただ、これは、すごーく難しいことなんです。
夫婦でも物の価値感、考え方が違うからです。
 
「互いの価値観を尊重してます」ってよくお客様たちには言われますが、
人生を左右する、決断をするというときは話は別です。
 
家は、一生に一度の大きな買い物です。
お互いの価値観が真正面からぶつかり合います。
 
 そこで、次のポイントとしてのアドバイスは、お互いの価値観をすり合わせることです。
 
「ちょっと、それっておかしんじゃなの」って言わないでください。
価値観は、人それぞれ違うし、違って当たり前なのです。
 
「わたしはこう思っているけど、あなたはどう思う?」といったような感じです。
では、意見が食い違っていて着地点が見つからない時はどうしたらいいのか?
それは最後に話したいとおもいます。
 
次のポイントは、誰(Who)もしくは いつ(When)を中心に考えることです。
具体的には、旦那さんか、奥さんか、はたまた子供かを考えればわかると思います。
 
なかでも多いのが、子ども中心です。
「上の子がが来年、小学校に入学するんで、それまでに入居したいんです。」
そういう人たちは、夫婦二人になったときのことをあまり考えていないようです。
 
子どもと一緒に過ごせるのは、幼稚園保育園・小学校・中学校・高校の
10年から15年です。長くても20年でしょう。
それに比べ、夫婦だけで暮らす年月はそのあとずーと何十年もです。
 
感の鋭いあなたなら、お気づきだと思いますが、
誰を中心に考えるかは、あなたやあなたの家族が何を優先するかによって決まってくるのです。
 
もし、あなたが、仕事を優先するなら、職場に近いところがいいでしょうし、
子どもを優先するなら、学校区で探すことになるでしょう。
 
いずれにしても、誰を中心に考えるかで、住む場所も様々に変わってきます。
それが決まれば、絞り込みは早いのです。
 
次は、予算の配分を考えることです。
まず、予算の考え方ですが、「今の生活より質を落とさない」
これを、絶対に忘れないでください。
 
なぜなら、家を建てて生活レベルが落ちる人が本当に多いのです。
特に、目いっぱい住宅ローンを組んでる人によく見受けられます。
 
あなたやあなたのご家族は何のために家を建てるのですか?
今より生活を豊かにして楽しむためではありませんか?
家は建てるには建てたんだけど生活は本当に苦しくなった、
これでは何の意味で家を建てたんですか?。
 
ですから、お金の管理=資金計画は本当に大事なんです。
その資金計画ですが、一度専門家に相談されることをお勧めします。
どれぐらいの予算があなたやご家族にとって正しいのか、適切なアドバイス
してくれることでしょう。
 
さて、予算の配分についてですが、まずは総額の予算を決めます。
次に、建物にかける予算を決めてください。
建物の予算が決まれば、総予算からそれを引けば
土地の予算(土地・建物の諸費用を含めて)がでます。
 
ところで、「なぜ建物の予算を先に決めるの?」って思いませんでしたか?
それは、土地がない人は、「まず土地を!」って思い、建物を深く考えていないのです。
 
土地を購入したらその土地に家を建てるのですから、
そこにどんな家が建つかを知らないと後で泣きを見ます。
土地が高かったんで、希望する家が建てられなかったという例がよくあります。
あなたがそうならないために、まずは、家の予算を決めてください。
 
以上のことから、建築家に相談してみる価値が十二分にあることが分かると思います。
できれば建築のプロである彼らと、土地を見に行ってほしいのです。
そこの土地にどのくらいの面積でどのくらいの家が建つか
彼らならば的確なアドバイスをしてくれるでしょう。
 
最後は、あなたと家族のこだわりです。
例えば、岡の上とか、公園の前とか、繁華街が近いとか。
あるいは、○○町とか、○○学校区とか、駅から5分以内とか。
 
なぜ、こだわりが最後かというと、数多くの中から絞り込む時に役立つからです。
こだわりがあると、比較的何事も決めやすくなります。
それに、そのこだわりが実現すれば家づくりの満足度が高くなり、成功したと思えるのです。
 
多いのが、あれもこれもで、決められずなんとなく決めてしまうケースですね。
買ったあとで後悔するのが大体このパターンです。
 
これは家のプランづくりでも役に立ちますので覚えておいてください。
もちろん、こだわりが強すぎるのも成功が遠のくのは言うまでもありません。
何年たってもダメだということになるので、こだわり過ぎには注意してください。
 
そうそう、最後に夫婦や家族の間で意見がまとまらなかった場合でしたね。
どうしたらよいでしょうか?。
やっぱり、各々のこだわりを一つだけ取り入れてあげることです。
一つだけでもこだわりが実現できれば、それで満足できます。
これ、なんにでも当てはまる夫婦円満の特効薬です。
試してみてください。
 
 
次回は、良い建築家と良い設計事務所の見分け方についてお話ししてみようと思います。
でも、建築士会の方に怒られそうな気もしますが・・・。
 
それでは。