青年建築士のつぶやき 群馬建築士会

一般社団法人 群馬建築士会青年委員会がお送りする、笑いと涙の建築お役立ちサイト

桐生まちづくり研究会

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平成23年10月22日(土)に桐生市にありますカフェベーカリー「レンガ」
の主屋で行われました、桐生まちづくり研究会に参加させて頂きました。
 長岡造形大学(木村勉研究室)と群馬建築士会桐生支部による町並み調査などに関する活動報告を聞かせて頂きました。
 
発表内容は以下のようなものでした。
 
第一部  各地の歴史地区における活動
 ・黒保根地区太郎神社の紙芝居作り    発表者 池田和夫様
 ・大間々地区の野口家見学研修      発表者 横倉智恵子様
 ・越後旧吉田町・今井家香林堂の調査   発表者 堀井麻未様
 ・造形大学の文化財コースの活動 
    
 第二部 「桐生倶楽部」調査研究中間報告
 ・桐生倶楽部 歴史、建築、営み     発表者 一ノ瀬麻衣子様
 
建築士会、教育委員会、学生の方々の熱い発表に心を打たれました。
 主催はファッションタウン桐生推進協議会フィールドワーク桐生プロジェ
クトです。コーディネーターは赤池孝彦様。
 
内容は以下のようなものでした。

 ●黒保根地区太郎神社の紙芝居作り
黒保根地区にあります太郎神社に大杉の枝が直撃してしまい、太郎神社が激しく損傷してしまいました。その補修活動は神社と協力して行いますが、群馬建築士会桐生支部では補助金(15万円)を活用した補修活動を検討しております。しかし、材料を購入するにも厳しい状況にあります。
 そのため、補修は建築士会会員のボランティアに頼ることになるにしても
予算が足りないため、市民への協力を検討しているところであります。市民への募金活動をするうえで、小学5、6年生を対象にした太郎神社に関する紙芝居を作成し、子供達に太郎神社のことを知ってもらおうと考えているところであります。

●大間々地区の野口家見学研修
 みどり市大間々地区は中世の頃から木材の流通拠点であったことが紹介されました。中世には、木材を確保するための縄張りの拠点が点在していたそうです。そして、近代の材木商の推移が紹介されました。現在でも大間々地区には、製材からのすべての施設が残っている材木商の遺構が二か所あり、そのうちの一つが野口家だということです。
 群馬デスティネーションキャンペーン期間中は見学が可能でした。現在は問い合わせが必要なようです。

●越後旧吉田町・今井家香林堂の調査
新潟県燕市吉田の今井家香林堂の調査報告がございました。今井家の敷地はかなり広く、敷地内には建物がたくさん建っているようですが、その中の一つである香林堂の内観や外観の写真を観させて頂きました。大正9年に建てられ鉄筋コンクリート造の建物で、当時は銀行として使われており、現在は接客などに使われているようです。どなたが設計されたかは不明です。
 また、今井家が吉田の町で市民のために様々な事業を展開したことも紹介されました。

●造形大学の文化財コースの活動
学生さんによる講義内容の紹介がございました。二年生と三年生がそれぞれ授業で体験されたことを紹介して下さいました。
 二年生では、デッサンや色彩構成の授業があり、美術関係の授業が充実しているようです。三年生でコースを決めるようですが、文化財コースで京都の清水寺に行き実測をされたことを紹介して下さいました。
 学生さんの発表は非常にしっかりしておりました。

●桐生倶楽部 歴史、建築、営み
桐生倶楽部の調査研究の中間報告がございました。大正時代に倶楽部の設立が各地で流行し、桐生倶楽部も設立されました。まずは、桐生懇話会として設立されたようです。当時、要人が訪れても迎える場所がなかったため、桐生倶楽部会館が建設されました。交訽社倶楽部が1929年に建設した交訽ビルディングを参考にして建てられたようです。
 間取りや、会の運営方法の紹介があり、今後も継続して調査をされるようです。桐生倶楽部の方の熱いご質問も聞くことができました。
 

 次回の桐生まちづくり研究会は平成23年11月19日(土)の19時から21時までです。
 場所は今回と同様にカフェベーカリー「レンガ」の主屋で開催される予定です。
 
 以下、内容になります。
 
 第一部 桐生新町にみる修景
 
 第二部 旧東ドイツの歴史地区でおこなわれている修景
 
 
 
報告者 群馬建築士会 藤岡支部 島崎重徳